吉祥寺音楽祭2004でのこと。
最前列のブルーシートに座る僕の隣にはボールペンでステージのスケッチを書く男性が座っていた。描く気力と音を聴く気力をめいいっぱい持った人だと直感した。 彼氏の名前は上沼正道さん ワードプロセッサーにおける実験 600taapes ↑これ、カッコイイです。建築やっている人は共感してくれると思う。 近作は横尾忠則さんみたいになってきているとおもう。 手に持つ小さなフライヤーに、私たちの似顔絵・電話番号・メールアドレス・サイトアドレスなどサササッと描いてくれまして、どんなカッコイイ名刺なんかよりも心のこもった「名刺」でした。上沼さん本人が持つだろう素直で強い人間性と絵描きという特技をすごく羨ましく感じました。 ステージで歌うアーティストの前にいる観客としての私たちを描いてくれた絵をアーティストにプレゼントするのだそうです。。せっせと描いていました。 上沼さんとの会話で印象に残ったのは生死について。 佐野四郎さんのバンドが友達の死についての曲を始める前に「友人の死」についてのMCがありました。話自体はそんなに面白い内容じゃなかったんだけど、いろいろと想像して笑ってしまったのです。それを「笑いすぎだよ。笑っちゃいけないといわないけど。」と指摘されました。その曲が終わった後はきちんと上沼さんが指摘した理由を説明してくれました。わだかまりを私が持たないように線引きする親切な対応で見習う部分だった。 私が常日頃思っている生死感は「逢いたい人と逢えなくなる死」「自分がいつか訪れる死」など死についてはネガティブなイメージが強く、死を笑うタブーはだからあるのだと思う。が、私は不老不死(=時間の概念がなくなり、世界を美しく多様性に満たす”諸行無常”がなくなってしまう)は絶対にいやだから死については肯定的に考えている。 とにかく、人の死について笑い浮かべることは良くないことだ理解している。でもさ、私が死んだときはいろんな意味で笑ってほしい。。。と心から思っています。
by ssnostalgia
| 2004-05-06 21:23
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